“投資”としてのアート作品購入は実際どうなのか?

ファインアート業界はいまだ好景気で、オークションの「史上最高価格で落札」の記録が毎日更新されているようです。別にアート業界人でもなく、富裕でなくても、何年か前に適当に購入した絵画をお持ちの方はいらっしゃいますか?もしかしたら価値が上がっているかもしれませんし、子供がパスタで作ったアートと同様の市場性が生まれているかもしれませんよ。

というのも、アート作品の価値を決めるのは「独自性」であり、常にオリジナルは複製品よりも価値があります。作品のサイズや重要性、プリントの品質、芸術家による署名と番号入りの有無のすべてがアート作品の価値を決めるのです。

ちなみに、プリント市場では、その希少性が価値となります。少数生産の限定エディションのプリントは、大量生産のプリントよりも価値があります。

投資したアート作品の売却

絵画を購入しても、その後すぐ売却する人はほとんどいないため、アート作品の価格のサンプルの精度に影響を与えているかもしれません。たいていの場合、アート作品がオークションにかけられるのは、所有者が高額で売却できると信じているからです。アート作品の転売の40%がオークション価格に反映されていますが、転売されるアート作品の数は0.5%に過ぎないと主張する専門家もいます。

もし自宅の壁に真に価値のある作品がかかっていて、それを売りたいのであれば、オークションハウスこそが妥当なリターンを獲得できる選択でしょう。美術品のオークションハウスは通常、落札価格の5〜25%を手数料として課金します。

しかしながら、アート作品は長期的な投資といえます。アート市場は、好景気時には安定しており、うまくいけば、巨額の投資収益を得られるかもしれませんが、経済不況になると、アート作品は簡単に価値が落ちてしまう資産でもあります。

アート作品への投資のヒント

アート作品を購入するとき、ギャラリーのオーナーに「感情に流された決断だ」と言われるかもしれませんが、投資目的での購入ならば、その言葉を信じてはいけません。自分の関心を引く現役のアーティストを調べ、彼らの教育、コミッション、展覧会などの情報を集めましょう。

地元のミュージアム、ギャラリー、アート機関を定期的に訪問し、コミュニティー内の将来伸びる可能性のある実力アーティストを特定しましょう。有名アーティストの作品の購入を検討しているならば、査定を依頼しましょう。品質を確かめ、破損のあるものを購入しないようにしましょう。少し努力すれば、”ネクスト”マーク・ロスコや100万ドルの価値のある失われた傑作が見つかるかもしれませんよ!